変形性膝関節症と言われたら、まず知っておきたいこと
病院で変形性膝関節症と言われると、
「軟骨がすり減っているから、もう良くならないのでは……」と不安になる方も
いらっしゃいます。でも、レントゲンで見える膝の変形と、実際の痛みは必ずしも一致
するわけではありません。
変形が強く見えても痛みが少ない方もいれば、変形がそれほど強くなくても、痛みや動かし
にくさに悩んでいる方もいます。そのため、レントゲンだけではなく、痛みや膝の動き、
歩行や階段など、普段の生活で困っていることも含めて考えることが大切です
(NICE:変形性関節症の管理に関するガイドライン)。
「運動しなきゃ」と思っているけれど……
変形性膝関節症では、運動療法が大切な治療の一つです。ただ、
「運動した方がいいのは分かっているけど、膝が痛くてできない」
「体重を落としたいけれど、思うように痩せられない」
そんな方も少なくありません。
だからこそ、「運動できないからダメ」「痩せられないからダメ」と
考える必要はありません。
大切なのは、今の自分にできることから始めること。
例えば、まとまった運動が難しければ、日常生活の中で少し身体を動かすことからでも構い
ません。体重についても、いきなり大きく減らすことを目標にするのではなく、
少しの変化を積み重ねることにも意味があります。
NICEのガイドラインでも、体重が多い方では、体重を減らすことで膝の痛みや身体機能の
改善が期待でき、5%程度の減量でも健康上のメリットがあるとされています(NICE:変
形性関節症の診断と管理)。
変形性膝関節症と言われたら、「軟骨が減ったから、もう何をしても無駄」と考えないでく
ださい。そして、「運動しなきゃ」 「痩せなきゃ」と自分を追い込みすぎなくても大丈夫
です。
まずは、今の自分にできる小さな一歩を見つけること。それも、膝を大切にするための大事
な取り組みです。
スポひざでは、痛みだけでなく、膝の動きや身体の使い方、日常生活で困っていることなど
も確認しながら、その方に合った方法を一緒に考えています。
「何をしたらいいのか分からない」
そんな方は、一人で頑張りすぎず、まず今の膝の状態を知るところから始めてみませんか?

【参考文献】
National Institute for Health and Care Excellence (NICE). Osteoarthritis in over 16s: diagnosis and management (NG226). 2022.
NICE. Rationale and impact: Osteoarthritis in over 16s: diagnosis and management. 2022.



